膝・ひざが痛い

膝に水が溜まってしまう4つの病気|変形性膝関節症との鑑別

膝に水が溜まってしまう主な病気4つは以下の通り!

変形性膝関節症

痛風

偽痛風

関節リウマチ

膝に水が溜まってしまうのはなぜですか

ひざ関節には膝を滑らかに動かすために 3ミリリットルの関節液(滑液)という水分があります。

膝に水が溜まる理由は、風邪を引いた時の事をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。

風邪を引いた際には、鼻水がズルズル出てしまいますよね。

同じように、ひざ関節に炎症が起こると、関節液が増えます。

水が溜まると痛くなるのは?

関節液が増えると、関節包(関節の袋)が膨らみます。

その関節の袋が膨張する圧力が周りの組織に負担となって、痛みの原因になってしまいます。

これがいわゆる膝に水が溜まった状態で、医学用語では「関節水腫」といいます。

水が溜まったかどうかを簡単に調べる方法

関節水腫になると、膝の前の部分が腫れてしまい、膝蓋骨(膝のお皿)の輪郭がわからなくなってしまいます。

膝をまっすぐ伸ばしたとき、膝のお皿の輪郭がわからない、お皿の上に横向きのシワが出ない場合には、関節水腫の可能性が高いです。

腫れがひどくて、痛みが出たり、膝の曲げ伸ばしに支障がでる場合には、整形外科で水を抜いてもらいうことも有効です。

ただし、注射で水を抜いても、根本治療にはなりませんので、原因を明らかにして、炎症を和らげる治療をします。

膝の水は変形性ひざ関節症以外の病気でもたまりますか

膝に水が溜まることを専門的には「関節水腫」といいます。

この「関節水腫」を起こす病気は「変形性ひざ関節症」だけではありません。

関節に水が溜まってしまう病気には

関節リウマチ

痛風

偽痛風

などでも膝に水が溜まる場合が多くあります。

水を抜く本当の理由

整形外科ですぐに水を抜く理由は、溜まっている膝の水を調べることで原因の病気を調べることができるからです。

関節液は炎症がない状態では、ネバネバが強く、炎症が起こり、強くなるほどサラサラになります。

関節リウマチの場合は、変形性ひざ関節症よりも、炎症が強く、関節液のネバネバ(粘度)が低くサラサラになります。

また痛風の場合には、溜まった関節液の中に、尿酸結晶がふくまれます。偽痛風ならピロリン酸カルシウムの結晶が含まれています。

まとめ

膝に水が溜まると、近くの整形外科へいき、すぐに水を抜いてしまうことがあります。

これは根本治療ではありません。多くの病院ではきちんと説明されずに、注射を刺されて水を抜いています。

治療のつもりで、頻繁に抜いていても根本的な治療にはなりにくいので、水が溜まる原因を明らかにして適切な治療を受ける必要があります。

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