睡眠不足やストレスで痛みが悪化する
ストレスや睡眠不足によって痛みに対しての抵抗する力が下がってしまいます。
変形性膝関節症は関節包や筋肉、靭帯の炎症で痛みが起こりますが、痛みに敏感になっている状態では、普段を感じない程度の刺激に対しても「痛い」と感じてしまいます。
精神的に落ち込んでいる状態でも、病名が着いてしまう場合(心気症や鬱など)でも痛みを感じやすくなってしまいます。
痛みが増幅する心気症
心気症とは、ちょっとした痛みを実際よりも大きく捉え病気にかかったと思い込む精神障害です。
心気症の場合、膝の関節に異常がなくても、変形性膝関節症と同じ症状を訴えることがあります。
ストレスや睡眠不足は心気症や鬱に似たような状況におちいってしまうことがあります。
ストレス解消と睡眠の質の向上を
本来感じるはずのない痛みを引き起こしたり、少しの痛みが増幅されることがあります。
場合によっては精神科の受診が必要なこともあります。
ストレスの定期的な解消や睡眠の質を向上させるように心がけないといけません。
タバコと酒と痛みの関係
喫煙と飲酒はどちらもひざ関節だけでなく、軟骨の保持に悪影響を及ぼします。
喫煙や飲酒の習慣がある人は、変形膝関節症が発症するリスクが大きいと言えます。
喫煙者はコラーゲンが不足
喫煙者では、コラーゲンの生成に必要なビタミン Cの消費が激しくなり、コラーゲンは軟骨の主成分ですので、膝の軟骨が作られなくなります。
喫煙者は慢性的にビタミンCが不足していて、ひざ関節の関節軟骨や半月板が衰えやすい状態と言えます。
お酒と軟骨の関係
アルコールの中でも、糖質量が多いお酒には注意が必要です。
過剰な糖質は体内で、タンパク質と結びついて、AGEsという物質を作って、細胞を焦げ付かせて、劣化させてしまいます。
さらに、お酒が分解される途中で、体内にアルデヒドという中間生成物ができます。
このアルデヒドもタンパク質と結合しAGEsを作ってしまいます。
この老化物質は軟骨も糖化させて、弾力性が低下して、硬化させてしまいます。
結果、軟骨がすり減りやすくなって変形性膝関節症をがおきやすくなってしまいます。お酒の量もほどほどにした方がいいですね。
スポーツの怪我も注意
スポーツや交通事故などで膝に怪我や手術をしたことがある人も将来的には、変形性膝関節症に発症するリスクが高くなります。
過去に膝の怪我で痛みがあって、それが解消しても、膝の関節軟骨の傷が残っている可能性はあります。
軟骨には神経がないため、痛みを感じない組織なので、痛みが解消されたからといって軟骨の損傷も必ずしも治っているわけではありません。
古傷が痛み出さないようにケアを
多くの患者さんは痛みが取れると、元の状態に戻ったと思い、それまでと同じように関節を使います。
スポーツや事故で損傷した後でも、それまでと同じように膝を使い続けるということは危険です。
古傷が痛みを出さないように、普段からケアをしておきましょう。
まとめ
ストレス、睡眠、喫煙、スポーツの怪我でも変形性膝関節症や軟骨のすり減りの原因になってしまいます。
変形での痛みの原因は、加齢だけではありませんので、それぞれについて注意が必要です。